NHKマイルCでは外せないダイワメジャー産駒。より有力なのは「キー血統」を持つ1頭

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 5月8日、東京競馬場で3歳馬によるGⅠNHKマイルC(芝1600m)が行なわれる。

 今年はGⅡデイリー杯2歳Sなど重賞2勝のセリフォス、GⅡ京王杯2歳Sのキングエルメス、GⅡニュージーランドTのジャングロ、GⅢアーリントンCのダノンスコーピオン、GⅢファルコンSのプルパレイ、GⅢシンザン記念のマテンロウオリオンと、6頭の重賞勝ち馬が出走予定。そのほか、アルーリングウェイ、インダストリア、トウシンマカオ、ドーブネ、フォラブリューテのオープン勝ち馬がおり、多くの実績馬が揃うハイレベルなメンバー構成となっている。

 このレースを血統的視点から分析していこう。NHKマイルCで圧倒的な好成績を誇るのがダイワメジャー産駒。これまで16頭が走り、2012年のカレンブラックヒル、2016年のメジャーエンブレム、2019年のアドマイヤマーズで3勝。さらに、2020年のレシステンシアが2着、2013年のフラムドグロワール、2017年のボンセルヴィーソが3着と計6頭が馬券に絡んでいる。これは全26回のNHKマイルCにおける最多勝であり、3着以内の回数も最多となっている。

 今年は2頭のダイワメジャー産駒が出走を予定しているが、筆者はマテンロウオリオン(牡3歳、栗東・昆貢厩舎)を上に見たい。

横山典弘騎乗でシンザン記念を制したマテンロウオリオン横山典弘騎乗でシンザン記念を制したマテンロウオリオンこの記事に関連する写真を見る 本馬は中京で行なわれたGⅢシンザン記念(芝1600m)を勝ち、すでに左回りの芝1600mで重賞を勝利。前走のGⅡニュージーランドT(中山・芝1600m)では差しきりそうな勢いからジャングロの粘りにアタマ差届かなかったが、NHKマイルCで3勝を挙げている横山典弘騎手が鞍上なだけに、このレースに向けて"脚を計った"というところだろう。同騎手は異なる条件で3回騎乗してきたが、東京・芝1600m戦の乗り方は掴んでいるはずだ。

 ローテーションに関しても、陣営のコメントによると、あまりレース間隔を開けないほうがいいタイプとのこと。3カ月ぶりだった前走より、1カ月ぶりとなる今回は状態も上向いてくるはずだ。

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