京都記念は血統でコース適正をチェック。期待は「阪神巧者」の血を引く2頭 (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 もう1頭はユーバーレーベン(牝4歳/美浦・手塚貴久厩舎)を挙げたい。同馬の父ゴールドシップはオルフェーヴルと同じ「父ステイゴールド・母の父メジロマックイーン」という配合馬で、オルフェーヴルと同じくGⅠ宝塚記念を勝利し、しかも同レースを連覇。阪神競馬場では重賞6勝を挙げている"阪神巧者"だ。産駒もウインマイティーが忘れな草賞(芝2000m)を勝利している。

 ユーバーレーベンは、昨年のGⅠオークス(芝2400m)を含めた全2勝が東京コースで、阪神コースではGⅠ阪神ジュベナイルフィリーズ(芝1600m)3着、GⅠ秋華賞(芝2000m)13着という成績。秋華賞は屈腱周囲炎という脚部不安から約5カ月ぶりの休み明けだっただけに仕方ない面もあり、度外視していいだろう。

 続く前走のGⅠジャパンC(東京/芝2400m)は6着に敗れたが、直線では鋭い伸びを見せており、強豪相手のなか、内容的には評価できるものだった。充実の4歳を迎え、古馬牝馬戦線のエース的存在と思わせる走りを見せてくれるはずだ。

 以上、今年の京都記念はラーゴム、ユーバーレーベンのステイゴールド系2頭に期待したい。

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