阪神JFをパスした大物。陣営が「必ず走る」と絶賛しているソネットフレーズの今後

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Sankei Visual

2022年クラシック候補たち
第4回:ソネットフレーズ

 昨年末に行なわれた2歳女王決定戦、GⅠ阪神ジュベナイルフィリーズ(12月12日/阪神・芝1600m)では、サークルオブライフが激戦を制覇。以下、2着にラブリイユアアイズ、3着にウォーターナビレラが入った。

 今春の3歳牝馬クラシックではこれらが主力候補となるだろうが、阪神JFに出走していない馬のなかにも、実力を秘めた有力馬がいる。美浦トレセンの手塚貴久厩舎に所属するソネットフレーズ(牝3歳/父エピファネイア)もその1頭である。

今春の牝馬クラシックでの活躍が見込まれるソネットフレーズ今春の牝馬クラシックでの活躍が見込まれるソネットフレーズこの記事に関連する写真を見る 4代母のダイナカール(オークス優勝)、曾祖母のエアグルーヴ(GIオークス、GI天皇賞・秋制覇)、祖母アドマイヤグルーヴ(GIエリザベス女王杯連覇)と、母方には名牝の名がズラリ。ソネットフレーズはまさしく日本屈指の血筋を引く良血馬だ。

 そのため、デビュー前から大きな注目を集めていた。そして、初陣となる2歳新馬(8月28日/新潟・芝1600m)では、評判どおりの強さを披露。好位2番手から直線に入って楽に抜け出すと、後続に3馬身半差をつける圧勝劇を演じた。

 続いて挑んだのは、GIIデイリー杯2歳S(11月13日/阪神・芝1600m)。ここでも好位3、4番手を追走し、直線半ばからは前走でGIII新潟2歳Sを快勝した1番人気セリフォスとマッチレースを展開した。

 両者はそのまま熾烈な争いを繰り広げたが、最後はセリフォスがクビ差先着。ソネットフレーズはわずかに及ばなかったものの、のちにGI朝日杯フューチュリティSでも2着と奮闘した相手と僅差の勝負を演じ、世代上位の力を見せつけた。

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