きさらぎ賞は今年も波乱か。血統から見るコース適性で期待の2頭をピックアップ (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 もう1頭はフォースクエア(牡3歳/栗東・池江泰寿厩舎)を挙げておきたい。この馬は昨年10月の新馬戦(阪神/芝1800m)を勝って以来、約3カ月半ぶりの2戦目となる。その新馬戦は1番人気に推され、スタートで出遅れながらすぐに挽回して最内から好位に取りつき、直線では鋭く伸びて押し切るというセンスの高さを感じさせる走りだった。

 父は「牝馬三冠」デアリングタクト、「年度代表馬」エフフォーリア、「最優秀2歳牝馬」サークルオブライフと、3世代で3頭のGⅠ馬を送るエピファネイア。母の父キングカメハメハの配合はデアリングタクトと同じで、叔父に昨年のGⅢアーリントンCを勝ったホウオウアマゾンがいる旬の血統だ。

 エピファネイア産駒の「中京/芝2000m」での成績を見ると、6勝、2着11回、3着8回。勝率は8.1%と平凡だが、連対率23.0%、複勝率33.8%と、2、3着に入る確率は高い。GⅡローズSではムジカが14番人気で2着に入るなど、重賞でも好成績を残している。

 全競馬場の芝成績を見ても、中京は27勝で、東京と中山に並ぶ最多タイ。勝率13.7%、連対率27.4%、複勝率36.0%は最も高い数字を残している。この馬も、中京の芝2000mが合う血統と言えそうだ。

 以上、今年のきさらぎ賞は、競馬センスがあり、血統的にもこのコースとの好相性が見込まれるストロングウィル、フォースクエアの2頭に期待する。

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