横山ルリカが有馬記念で絶対に抑えたい1頭。「2着に入れば十分に穴になるはず」 (2ページ目)

  • 土屋真光●構成 text by Tsuchiya Masamitsu
  • 田中 亘●撮影 photo by Tanaka Wataru

【「2強」に対する評価は?】

 悩ましいですが、心情的にはクロノジェネシスを中心に応援したいです。GI宝塚記念(阪神・芝2200m)で2020年、21年と連覇しパフォーマンスがいいので、2500mはやや長いのかなという気もするものの、去年の有馬記念でも勝っていますし、非根幹距離の適性も高いです。

 ひとつ気になっているのは、斉藤崇史調教師の追いきり後のコメントが、「もの足りない」だったこと。その「もの足りない」の尺度がどの程度なのかですよね。それでも、同じ世代で戦ったグランアレグリアやラヴズオンリーユーが有終の美を飾っているので、クロノジェネシスは盤石のローテーションや調整過程ではないのかもしれませんが、GIを4勝している実力も考慮して、中心に置きたくなります。

 エフフォーリアは、同じように2002年のGI天皇賞・秋を3歳で勝ったシンボリクリスエスがその年の有馬記念を勝っています。天皇賞・秋を3歳で勝つこと自体、すごく強い馬でないとできません。中山でも、GI皐月賞で勝利と強い競馬ができていますし、皐月賞馬の有馬記念の成績も過去10年で2勝、2着1回とパーフェクト連対です。タイトな展開になっても、スローの末脚勝負でも結果を出している馬なので死角も少ない。人気になって、前がやり合う形になった場合に何かに出し抜かれる可能性はありますが、一番軸にしやすそうな雰囲気だと感じています。

 エフフォーリア以外の3歳馬も注目です。有馬記念の3歳牡馬の複勝率は40%で、前走GI菊花賞組に絞ると複勝率60%で重視できます。しかも、菊花賞の勝ち馬は複勝率パーフェクトなんです。ただそれは1番人気で菊花賞を勝っている馬なので、4番人気でマークされず、いい感じに自分のペースで逃げられたタイトルホルダーに当てはまるかどうかですね。しかも、菊花賞の時に騎乗した横山武史騎手がエフフォーリアに騎乗。いかせてしまってはマズいという加減はわかっていると思うので、早めに捕まえにいくとすると、パンサラッサ(牡4歳)やディープボンド(牡4歳)もいるし、全体の流れにも影響しそうです。

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