近年まれに見る大混戦の「2歳牝馬ランキング」。真の女王はいまだ影を潜めているのか

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 今年の2歳戦線は、スプリント戦のGIII函館2歳S(7月17日/函館・芝1200m)、GIII小倉2歳S(9月5日/小倉・芝1200m)では牝馬がワンツーフィニッシュを決めているものの、それ以上の距離の重賞やリステッド競走(牝馬限定戦を除く)で勝ち星を挙げている牝馬はいない。

 オープン特別を加えても、マイル戦以上では野路菊S(9月25日/中京・芝2000m)を勝ったロン(牝2歳/父シルバーステート)だけ。それゆえ、現在の2歳牝馬戦線にはズバ抜けた存在がおらず、ここ数年に比べて混戦模様にあると言っていいかもしれない。しかも、1勝馬や新馬を勝ち上がったばかりの馬のなかに期待の逸材が多数控えており、そうした状況に一層拍車がかかっている。

 そんななか、今週末にはGI阪神ジュベナイルフィリーズ(12月12日/阪神・芝1600m)が行なわれる。

ファンタジーSを無傷の3連勝で制したウォーターナビレラファンタジーSを無傷の3連勝で制したウォーターナビレラ GIIIファンタジーS(11月6日/阪神・芝1400m)を制して、ここまで3戦3勝というウォーターナビレラ(牝2歳/父シルバーステート)をはじめ、GIIIアルテミスS(10月30日/東京・芝1600m)を快勝したサークルオブライフ(牝2歳/父エピファネイア)、GIIIサウジアラビアロイヤルC(10月9日/東京・芝1600m)で2着と奮闘したステルナティーア(牝2歳/父ロードカナロア)が出走予定。ここで、ある程度の勢力図が見えてくるのではないだろうか。

 今回はその注目の一戦を前にして、現時点での2歳牝馬の『Sportivaオリジナル番付()』をお届けしたい。
※『Sportivaオリジナル番付』とは、デイリー馬三郎の吉田順一記者、日刊スポーツの木南友輔記者、独特なデータを駆使するパソコン競馬ライターの市丸博司氏、フリーライターの土屋真光氏、Sportiva編集部競馬班の5者それぞれが、来春のクラシックを目指す2歳牝馬の、現時点における実力・能力を分析しランク付け。さらに、そのランキングの1位を5点、2位を4点、3位を3点、4位を2点、5位を1点として、総合ポイントを集計したもの。

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