2年ぶりのドバイWC。クロノジェネシスら日本馬に激走の気配! (4ページ目)

  • 土屋真光●文・写真 text & photo by Tsuchiya Masamitsu

 モーグルはGIパリ大賞(フランス・パリロンシャン/芝2400m)とGI香港ヴァーズ(香港・シャティン/芝2400m)と、2つのGIを勝利している。特にパリ大賞の2分24秒7という好時計は、それだけでポテンシャルを感じさせる。毎年大量に管理馬を送り込むエイダン・オブライエン陣営が1頭だけ送り込んできたあたりにも自信を感じる。ただ、ドバイでの調整が極めて軽めに終始しており、しっかりと長めに乗り込むことが主の同厩舎としては、馬の調子自体が疑問視される。

 ミシュリフはGI仏ダービー(フランス・シャンティイ/芝2100m)と、前走のサウジC(キングアブドゥルアジズ/ダート1800m)の両方を制した異才の持ち主。あとは初の2400mという距離が課題だろうが、英仏でのレースぶりを見ると、抜け出してからさらに加速しているため不安がないように思える。前走ダートや距離が嫌われて人気を落とすようなら、積極的に買う手もありかもしれない。

 チャンネルメイカーは芝2400mでは結果を出しているものの、いずれも小回りコースで巧く立ち回ってのもの。モーグルとは逆に広いコースが仇となりそう。ウォルトンストリートはここ2戦が同じコースで2戦連続レコード勝ち。7歳だが休養も長かったため、今が旬ともいえる。鞍上のビュイック騎手もコースは手中に入れている。

 あえて穴を探すなら、同じゴドルフィンのスターサファリ(せん5歳)に期待したい。前掛かりになれば台頭できる脚を持っており、伏兵の激走には要注意だ。

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