2021.03.19

芝3000mの阪神大賞典は血統で見る。中長距離の実績から2頭が浮上

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 3月21日、阪神競馬場でGⅡ阪神大賞典(芝3000m)が行なわれる。

 このレースは、5月2日に開催されるGⅠ天皇賞・春(阪神/芝3200m)の前哨戦。過去10年の天皇賞・春の勝ち馬のうち、2012年ビートブラック、2015年ゴールドシップ、2018年レインボーラインの3頭が阪神大賞典をステップにしている。

 勝ち馬以外にも、2着馬が2頭、3着馬が5頭と、馬券に絡んだ馬をもっとも多く出している。さらに今年は、27年ぶりに阪神で天皇賞が行なわれるため、同じコースという点で例年以上に重要な意味を持ちそうだ。

 今年の出走馬の中では、アリストテレス(牡4歳/栗東・音無秀孝厩舎)が注目の存在になりそうだ。昨年のGⅠ菊花賞(京都/芝3000m)はクビ差の2着。無敗の三冠馬コントレイルを猛追し、大金星かと思わせる走りは勝ちに等しい内容で、3着馬には3馬身半差をつけた。

前走のアメリカJCCを勝利したアリストテレス前走のアメリカJCCを勝利したアリストテレス  前走はGⅡアメリカJCC(中山/芝2200m)に出走し、不良馬場をものともせず快勝。4歳を迎えての充実ぶりをアピールしている。今回は菊花賞と同じ距離に戻るので、勝利を収める可能性は高い。

 血統的魅力も大きい。父エピファネイアは菊花賞馬で、4歳時にはGⅠジャパンC(東京/芝2400m)も勝利するなど、中長距離戦線で強い競馬を見せた。母系を見ると、伯父リンカーンがかなりアリストテレスに似た競走生活を送っている。同馬も菊花賞2着で頭角を現し、4歳時に阪神大賞典で重賞初制覇を飾った。

 エピファネイアもそうだが、リンカーンも菊花賞で好走し、6歳春の天皇賞で2着に入るなど、4歳以降にピークを迎えて活躍した。アリストテレスも今年は飛躍の年になりそうで、このレースでは天皇賞の主役になるような走りを見せてほしいものだ。