2021.03.12

金鯱賞はデアリングタクトにつけ入る隙。三冠牝馬を脅かしそうな2頭は?

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 3月14日、中京競馬場でGⅡ金鯱賞(芝1600m)が行なわれる。

 このレースはGⅠ天皇賞・春(阪神/芝3200m)、GⅠ大阪杯(阪神/芝2000m)、香港GⅠクイーンエリザベス2世C(シャティン/芝2000m)といった、春の古馬GⅠレースを見据えたメンバーが揃う一戦。今年の登録は10頭と少ないが、GⅠ馬4頭が名を連ねている。

 注目は、昨年の「三冠牝馬」デアリングタクト(牝4歳/栗東・杉山晴紀厩舎)。昨年のGⅠジャパンC(東京/芝2400m)以来、約3カ月半ぶりの実戦となる。そのジャパンCは初の敗戦となる3着だったが、勝ったアーモンドアイから0秒2差、2着のコントレイルとクビ差の接戦で、十分にその実力の高さを証明する走りだった。久々のレースという点に関しては、昨年の秋華賞(京都/芝2000m)も約5カ月ぶりのレースで勝利しているだけに、不安視する必要はないだろう。

 ただ、ジャパンCは斤量が53kgと恵まれた部分があり、レースでは内にもたれるところも見せていた。また、4月末にはクイーンエリザベス2世Cへの遠征が予定されているため、三冠がかかっていた秋華賞の時のような、目一杯の仕上げでは来ないはず。他馬がつけ入る隙は十分にありそうだ。

 デアリングタクトを脅かす馬の第1候補には、グローリーヴェイズ(牡6歳/美浦・尾関知人厩舎)を指名する。

昨年10月の京都大賞典で勝利したグローリーヴェイズ 同馬は2019年のGⅠ香港ヴァーズ(シャティン/芝2400m)を、3馬身半差という圧倒的な差をつけて勝った世界に誇る強豪。日本では昨年のGⅡ京都大賞典(京都/芝2400m)など重賞2勝を挙げており、2019年の天皇賞・春ではフィエールマンからクビ差の2着に入っている。

 前走のジャパンCは勝利したアーモンドアイから0秒3差、2着コントレイルとはクビ+ハナ差の5着だったが、内容的にはコントレイルと同等の評価をしていいくらいの好内容だった。キセキが逃げて1000m通過57秒9のハイペースのなか、4番手を追走。直線入口付近で2番手に上がり、馬場の荒れた内めを走りながらも、ゴール直前まで2着に粘っていた。