堤礼実アナの夢のような3週間。
歴史的快挙に「私たち、持っていますね」

  • 佐野隆●写真 photo by Sano Takashi

堤 礼実連載:『華麗なるウマ話』第5回

スポルティーバとフジテレビの競馬中継番組『みんなのKEIBA』とのコラボ企画、堤礼実アナウンサーの連載『華麗なるウマ話』。今回は、3歳「三冠レース」における牡牝の偉業達成を振り返る――。

 秋も深まり、日に日に寒くなってきましたね。私は秋が一番好きな季節なのですが、最近は毎朝、布団からなかなか出られなくて困っています。気がつけば、冬がすぐそこまで来ているのでしょうか。季節が進むのは早いなぁと感じる日々です。

 先月は家族でお墓参りに行って、どんぐりを見つけました。しかも、"帽子付き"! 小さい頃、そこで父と一緒に栗やどんぐりを拾っていたことを思い出しました。都心からは少し離れた場所なので、久しぶりに行きましたが、幼い頃の思い出がよみがえり、何だかあたたかい気持ちになりました。

 この秋は『みんなのKEIBA』でも、夢のような時間を過ごさせてもらいました。すごくうれしいけれど、ちょっと信じられないような3週間でした。歴史的な偉業が、GI秋華賞、GI菊花賞、GI天皇賞・秋と、3週連続で達成されたのですから。

 今でも、まだあのときの興奮が体の奥に残っているような気がします。私自身、レースの日が近づくにつれて高揚感を覚えていましたし、「歴史的瞬間をこの目で見たい!」という気持ちは、もちろんありました。

 でもその一方で、心のどこかに「そんなに甘くはないのかな」。そんな気持ちが、なかったわけではありません。新たな偉業が、それも毎週のように成し遂げられるなんてことが、本当にあるのだろうか? と不安も感じていました。

 ところが、ドキドキしながらレースを見終わったあとには毎回、「本当に勝っちゃった!」と、その繰り返し(笑)。DAIGOさんをはじめ、番組MC陣の間でも、レース後には必ず「やっぱりそうだったね。この馬、強いもんね」と、いつも同じ会話をしていたような気がします。

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