過去データを吟味。セントライト記念で高配当を呼ぶ3頭が見つかった (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 この条件で今回浮上するのは、ラインハイト(牡3歳)である。

 同馬は、今年5月にようやく未勝利を勝ち上がって、続く平場の1勝クラス(6月28日/阪神・芝2200m)も勝って連勝を決めた。ここに来て、急成長した可能性は十分にある。

 メンバーのレベルによっては人気になることもあるが、通常この時期になると、すでに2勝クラス(旧1000万下)を勝って挑んでくる馬もいて、そこまで人気は上がらない。実際に今年も、前走で2勝クラスや1勝クラスの特別戦を勝って、ここに挑戦してくる馬が何頭かいる。

 そうなると、1勝クラス、それも平場のレースを勝ち上がってきた馬が脚光を浴びることはないだろう。しかしながら、過去の例を鑑みれば、軽視は禁物。ラインハイトの一発に期待したい。

 最後にピックアップしたいのは、前走で古馬混合の2勝クラスで負けた馬。こうした馬の好走例も、過去に何度か見られるからだ。

 その例となるのは、2012年に14番人気で2着と好走したスカイディグニティと、2013年に5番人気で2着となったダービーフィズ。ともに、前走で古馬混合の1000万下特別で敗れていたが、重賞とはいえ、同世代同士のレースで上位進出を果たした。

 このタイプに当てはまる馬も今年、1頭だけいる。サペラヴィ(牡3歳)だ。

 同馬は2走前に古馬混合の1勝クラスを難なく勝ち上がったが、続く2勝クラス・猪苗代特別(7月11日/福島・芝2000m)では5着にとどまった。その分、人気を見込めないが、過去の例からして、無視することはできない。

 また、やや重だった前走は、馬場が向かなかったこともある。それで、勝ち馬とコンマ5秒差なら悪くない。同世代たちとの対決なら、激走があってもおかしくない。

 今年の3歳牡馬戦線は、コントレイルの「一強」状態にある。その最強馬がいなければ、思わぬ馬が台頭する可能性は大いに考えられる。もちろん、ここに挙げた3頭はその候補である。

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