2020.06.18

出世レースのユニコーンS。人気馬よりも
注目すべき期待の2頭がいる

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 6月21日、東京競馬場で3歳限定のダート重賞・GⅢユニコーンS(ダート1600m)が行なわれる。ユニコーンSは大変な出世レースで、秋に開催されていたレース創設当初の5回も含め、過去24回の勝ち馬のうち半数の12頭が、のちにGⅠ、あるいは地方交流GⅠレースを勝っている。

前走の端午Sを制したサトノラファール 特に最近7年間では、2013年ベストウォーリア、2015年ノンコノユメ、2016年ゴールドドリーム、2017年サンライズノヴァ、2018年ルヴァンスレーヴ、2019年ワイドファラオと、実に6頭がGⅠや地方交流GⅠで勝利。今年5月の地方交流GⅠかしわ記念(船橋/ダート1600m)で、7頭立て6番人気のワイドファラオが勝利したのも記憶に新しい。

 今回は4頭の外国産馬が登録をしており、中でも2戦2勝と無敗のカフェファラオ、レッチェバロックの2頭が人気を集めそう。しかし春開催になった2001年以降、外国産馬は46頭が出走し、勝利したのは2013年のベストウォーリア1頭のみだ。

 1番人気馬も、2004年カフェオリンポスが4着、2014年アジアエクスプレスが12着、2015年ゴールデンバローズが4着、2016年ストロングバローズが2着、2017年リエノテソーロが7着と、すべて人気を裏切っている。さらにキャリア2戦馬も、過去10頭が出走して2回の4着が最高着順。かなりの大物感が漂うカフェファラオとレッチェバロックの2頭だが、厳しいデータが揃っている。

 そこで筆者が狙いたいのが、サトノラファール(牡3歳/栗東・中竹和也厩舎)だ。同馬は前走の端午S(京都/ダート1400m)を強烈な追い込みで差し切るなど、今年3月の4戦目から1400m戦を2戦して2勝。デビューから3戦まではダートの1800mを走り、デビュー戦(京都)こそ5馬身差で圧勝したものの、2戦目は5着、3戦目は11着と敗れているため、一見「距離短縮で本領発揮」と思えるかもしれない。

 だが、鮮やかな差し切りを決めた初の1400m戦(4戦目)は、出遅れて初めて後方から追い込み戦法をとったレース。距離短縮ではなく、脚質変更で本領を発揮したと言えるもので、1400mがベストとは限らない。スピードタイプではなく長く脚を使える差し脚が武器なため、初コースではあるが、直線が長い東京の1600m戦は合うはずだ。