成長遂げるヴェルトライゼンデ。
皐月賞で「コントレイルを逆転可能」

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

2020年クラシック候補たち
第7回:ヴェルトライゼンデ

 3歳クラシックで活躍した兄や姉を持つ馬が、同じ舞台で躍動する――クラシックの歴史を振り返れば、そうしたシーンは何度か見られてきた。

 今年の3歳牡馬にも、同様の期待が持たれている馬がいる。栗東トレセンの池江泰寿厩舎に所属するヴェルトライゼンデ(牡3歳/父ドリームジャーニー)である。

「打倒コントレイル」を目指すヴェルトライゼンデ「打倒コントレイル」を目指すヴェルトライゼンデ 同馬には、クラシックで名を馳せた2頭の兄がいる。

 1頭は、8歳上の兄ワールドエース(牡/父ディープインパクト)。デビュー前から「大物」と騒がれていた同馬は、GI皐月賞(中山・芝2000m)で2着と奮闘した。続くGI日本ダービー(東京・芝2400m)では1番人気に推されたものの、結果は4着。その後はケガに泣かされたが、世代を代表する存在だった。

 もう1頭は、ひとつ上の兄ワールドプレミア(牡4歳/父ディープインパクト)。昨年のGI菊花賞(京都・芝3000m)の覇者である。同馬はその後、GI有馬記念(中山・芝2500m)で3着に入って、さらなる飛躍が見込まれている。

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