2億5000万円の高額馬ダノンレガーロ。「秘めているものは、いい」

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選!2歳馬情報局(2019年版)
第32回:ダノンレガーロ

 2019年がまもなく終わりを迎える。そして、年が明けると、3歳クラシックへの戦いは俄然熱を増していく。

 無論、すでに重賞を勝っている馬やGIで好走している馬たちが有力候補となっていくが、これからデビューする馬たちの中にも、まだ逸材はいる。

 その1頭と言えるのが、 栗東トレセンの中内田充正厩舎に所属するダノンレガーロ(牡2歳/父ディープインパクト)である。

年明けにデビュー予定のダノンレガーロ年明けにデビュー予定のダノンレガーロ 同馬の母は、キングスローズ。ニュージーランドのGI 1000ギニー(ニュージーランド・芝1600m)を制している、南半球の名牝だ。

 GIタイトルはそのひとつだが、他にもニュージーランドとオーストラリアのGI戦線で奮闘。2着2回、3着2回という結果を残している。さらに、GIIを4勝、GIIIを1勝という輝かしい実績がある。

 引退後は、日本で繁殖生活をスタート。早速、初子のサトノアーサーが活躍した。

 サトノアーサーは、3歳クラシックでは振るわなかったものの、前哨戦となるGIIIきさらぎ賞(2着。京都・芝1800m)、GIII毎日杯(2着。阪神・芝1800m)、GII神戸新聞杯(3着。阪神・芝2400m)などで好走。古馬になってからも、オープン、重賞戦線で健闘を繰り返し、4歳春のGIIIエプソムC(東京・芝1800m)で待望の重賞初制覇を決めた。

 そうした母や兄の活躍と、その血統背景から、早くから注目を集めていたダノンレガーロ。昨年夏の競走馬のセリ市「セレクトセール」では、1歳馬のミッションで最高額となる2億5000万円で落札された。

 現在は、デビューに向けて中内田厩舎で調整を重ねているが、陣営の感触はどれほどのものなのか。関西競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

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