2強を崩すのはこの3頭。ホープフルSはボーナス獲得のチャンスだ!

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 2019年の中央競馬もいよいよラストウイーク。最後を飾るビッグレースは、2歳GIのホープフルS(12月28日/中山・芝2000m)だ。

 今年でGIに昇格して3年目。過去2年は、いずれも1番人気が勝利を飾っている。それ以前も、1番人気が比較的安定した成績を残しているが、馬券圏内(3着以内)には伏兵が突っ込んでくることが多く、しばしば波乱も見られる。

 GI初年度の2017年も、1番人気のタイムフライヤーが勝ったものの、2着に4番人気のジャンダルム、3着に8番人気のステイフーリッシュが入って、3連単は5万2380円の好配当となった。また、重賞(GII)に昇格した2014年も、2番人気のシャイニングレイが勝利するも、2着に8番人気のコメート、3着に9番人気のブラックバゴが突っ込んできて、3連単では34万超えの高配当が飛び出している。

 さて、今年はGIII東京スポーツ杯2歳S(11月16日/東京・芝1800m)を圧勝したコントレイル(牡2歳)と、リステッド競走のオープン特別・アイビーS(10月19日/東京・芝1800m)を完勝したワーケア(牡2歳)が人気上位。「2強」の様相を呈している。

 しかし、他にもオープン、重賞を制した馬が4頭、前走で新馬、未勝利を勝ち上がってきた素質馬も何頭かいて、波乱が起こりそうなムードもある。実際、デイリー馬三郎の吉田順一記者は、人気の一角コントレイルに疑問の目を向ける。

「先週の中山の馬場は、内回りの3コーナー辺りから直線にかけて、内から3頭分ほどが思ったよりも傷んでいる印象を受けました。それもあってか、開催3週目までは時計が速かったのですが、先週は、有馬記念以外は全体的に時計がかかっていました。

 そうした馬場状態から、よくて現状維持ということを考えると、高速馬場で強さ見せてきたコントレイルにとっては、不安要素となります。母系からくる立ち気味のつなぎや、少し硬めのクッションは、時計の速い舞台でこそ、生かされる特長。通常の良馬場、もしくはそれ以上にタフな設定になると、2000mという距離克服さえ微妙で、折り合い面も踏まえて、前走以上のパフォーマンスが見られない可能性は、十分にあると踏んでいます」

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