中山向きの伏兵4頭が平成最後のクラシック・皐月賞で大暴れの予感

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 牡馬クラシック第1弾のGI皐月賞(中山・芝2000m)が4月14日に行なわれる。

 今年は、昨年末のGIホープフルS(12月28日/中山・芝2000m)からぶっつけで臨むサートゥルナーリア(牡3歳)が大本命と目されている。当初、この異例のローテーションについては賛否がわかれていたものの、先週のGI桜花賞で、昨年末のGI朝日杯フューチュリティS(12月16日/阪神・芝1600m)以来の、ぶっつけで挑んだグランアレグリアが快勝。この結果から世の中の風向きも、異例のローテも「アリ」という流れに一気に傾いたように感じられる。

 しかし、こうした風潮に疑問を投げかけてこそ、"穴馬券"への道が開ける。日刊スポーツの松田直樹記者も、そうした考えを持つひとりだ。

「普通に走れば、サートゥルナーリアの"1強"です。無傷でホープフルSを制した走りもまだ本気とは思えず、3連勝の内容からは単純に(他馬との)運動神経の違いを痛感させられるものばかりでした。

 とはいえ、『普通に走れば』という点が今回の肝。というのも、今年1月のJRA賞の受賞パーティーの席で、『ダービーから逆算すると、トライアルを経て皐月賞を使ってしまうと、(ダービーで)疲労が残る可能性がある』と陣営が漏らしていたからです。

 つまり、陣営の目標はあくまでもダービー(5月26日/東京・芝2400m)。皐月賞は始動戦に過ぎない、とその時に感じました。一方で、他馬はメイチに仕上げて勝ちにきます。2年前に同じローテを踏んだ、のちのダービー馬レイデオロも皐月賞では5着。その事実は重く、サートゥルナーリアにも付け入る隙があるはずです」

 では、サートゥルナーリアが取りこぼした場合、どの馬が皐月賞で戴冠を遂げるのか。デイリー馬三郎の木村拓人記者は、もう1頭のGI馬アドマイヤマーズ(牡3歳)に注目する。

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