「優等生」サトノルークスは兄姉以上か。
破天荒な結果が期待できる (2ページ目)
また、サトノルークスのふたつ上の全兄ムーヴザワールド(牡4歳/父ディープインパクト)も、早くから重賞で躍動した。2歳時にGIII東京スポーツ杯2歳S(東京・芝1800m)で3着、3歳にもGIII共同通信杯(東京・芝1800m)で3着と善戦。一時はクラシック候補にも挙げられた。
結局、クラシックには出走できなかったものの、昨秋から年明けにかけて条件戦を連勝。その後はケガで戦列を離れているが、復帰後の活躍が期待されている。
そんな兄姉の活躍もあって、サトノルークスに関わってきたスタッフの評価は高い。育成を担当したノーザンファーム空港牧場の高見優也氏は、春の取材でこんな感触を口にしていた。
「ディープインパクト産駒らしく、軽さのあるタイプで乗り味はいいですね。兄とはタイプが違って、背が低く、筋肉質な感じです。距離は長いほうが得意だと思います。兄も姉も晩成傾向でしたし、この馬もじっくり成長していくのはないでしょうか」
「じっくり」と言われていたサトノルークスだが、その後は順調に調整されてトレセンへ移動。9月29日の2歳新馬(阪神・芝1800m)でデビューする予定だ。
池江厩舎のスタッフの手応えを聞くと、初陣からそれなりの走りが期待できそうな雰囲気にある。関西競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。
「(サトノルークスは)調教をこなすたびに動きはよくなっていて、スタッフは『水準以上の調教内容』と話していました。さらに、『素直な気性で乗りやすく、優等生タイプ』とのこと。素質馬ぞろいの池江厩舎の中でも上位の評価で、まだ成長過程にあるとはいえ、デビュー戦から十分に勝ち負けになりそうです」
良血の高額馬ゆえ、早くから注目されてきたサトノルークス。はたして、姉や兄を超える活躍を見せて、クラシックの舞台に駒を進めることができるのか。その行方を占ううえでも、デビュー戦は見逃せない。
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