新潟記念は、荒れ馬場得意の「穴馬」に勝利の女神が優しく味方する (4ページ目)
「1頭は、ストーンウェア(牡6歳)。6歳馬ながら、今年に入って充実著しいです。前走の小倉記念(8月5日)は前が止まらないうえ、高速決着となった結果に泣きましたが、好位5番手から上がり33秒7の脚を駆使して、最後までバテずに掲示板(5着)を確保しました。
3走前からコンビを組む蛯名正義騎手も、『しぶといタイプ。乗りやすくて、操縦性も大丈夫。距離2000mはいい』と評価しています。
週中から雨予報の新潟。最終週で荒れてきた馬場がさらに渋れば、この馬向きの舞台になると見ています。マイネルハニーやマイネルミラノ(牡8歳)ら有力な先行馬が多いメンバー構成で、中団からの脚の使いどころがうまく決まれば、十分にチャンスがあると思います。
もう1頭は、メドウラーク(牡7歳)。同馬も時計のかかる馬場で面白い存在です。初の重賞制覇となった2走前の七夕賞(7月8日/福島・芝2000m)は、ハイペースの流れのなか、後方からの競馬がはまった感じでしたが、舞台条件が合えば、力を発揮できることを証明しました。
また、現在は『サマー2000シリーズ(※)』で11ポイントを挙げて2位につけており、今回5着以内に入れば、逆転優勝となります。左回りでも2勝していて、鞍上の丸田恭介騎手も人気薄なら腹をくくった騎乗に徹するはず。怖い存在だと思いますよ」
※夏競馬を盛り上げるために2006年から行なわれている重賞のシリーズ戦。6月~9月に開催される指定重賞での成績をポイント化し、その総合得点を競うもの。芝のスプリント戦(1000m~1200m)を対象にした『サマースプリントシリーズ』をはじめ、芝マイル戦の『サマーマイルシリーズ』、芝2000m戦の『サマー2000シリーズ』がある。
過去10年で5番人気以下が8勝し、2、3着にも人気薄ばかりが突っ込んできている新潟記念。夏の終わりに、季節はずれの"ビッグボーナス"を手にすることができるか。その命運を握る馬が、ここに挙げた4頭の中にきっといる。
4 / 4