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高齢馬も好走する函館記念。
「元クラシック候補」の復権に妙味あり

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Yamane Eiichi/AFLO

 7月15日、函館競馬場で3歳以上によるハンデ重賞・GIII函館記念(芝2000m)が行なわれる。

 このレースはハンデ戦だけに波乱の傾向が強く、昨年は5番人気ルミナスウォリアーが勝ち、14番人気タマモベストプレイが2着、7番人気ヤマカツライデンが3着という決着で、3連単91万5320円の高配当を記録している。

 果たして今年はどんなレースになるのか、過去の傾向から見ていこう。

 まず、1番人気になった馬は7年連続で4着以下に終わっている。2010年にジャミールが2着に入っているが、勝ったのは2006年エリモハリアーが最後だ。よって、1番人気馬は疑ってかかったほうがいいだろう。

 次にトップハンデ馬。過去10年のトップハンデ馬は1勝で2着が1回。2013年のトウケイヘイロー(57.5kg)が勝利し、2014年のダークシャドウ(58kg)が2着だった。過去3年では2015年エアソミュール(57.5kg)が4着、2016年トーセンレーヴ(57.5kg)が10着、2017年マイネルミラノ(58kg)が11着と敗れている。

 トップハンデ以外でも、過去10年の1~3着馬のうち、57kgを超える馬で馬券に絡んでいるのはわずか5頭しかいないため、斤量も重要なポイントだ。今年のトップハンデ馬は57.5kgのサクラアンプルール。その他、スズカデヴィアスとマイネルハニーが57.0kgを背負う。

 臨戦過程(ローテーション)では前走が巴賞(函館・芝1800m)という馬が多い。だが、過去10年の巴賞勝ち馬は、10頭が出走して2着1回、4着以下9回と、まったくといいほど結果に直結していない。今年の巴賞勝ち馬はナイトオブナイツだが、この馬も傾向的には難しそうだ。

 勝ち馬の成績はよくないが、巴賞組が函館記念で好走する例は少なくない。その多くが3着以下からの巻き返しで、2016年も巴賞6着で13番人気だったケイティープライドが2着、巴賞3着で9番人気だったツクバアズマオーが3着と波乱を演出している。今年はナイトオブナイツの他にも4頭が巴賞をステップに出走予定だ。

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