宝塚記念、香港馬ワーザーを
わざわざ連れてきたムーア師に勝算あり!

  • 土屋真光●取材・文 text&photo by Tsuchiya Masamitsu

 春のGIシリーズのフィナーレを飾る宝塚記念(阪神・芝2200m)が6月24日に行なわれる。今年もサトノダイヤモンド(牡5歳)をはじめ、ヴィブロス(牝5歳)、キセキ(牡4歳)など注目のGI馬が顔をそろえるが、そのなかで1頭、馴染みの薄い存在がいる。

 香港馬のワーザー(せん7歳)である。

宝塚記念に挑戦する香港馬のワーザー宝塚記念に挑戦する香港馬のワーザー 宝塚記念における外国馬の出走は、1997年のセトステイヤー(オーストラリア)以来で、香港調教馬の参戦はこれが初めてのこととなる。

 香港調教馬はこれまでも数多くの馬が来日し、スプリントやマイルのGI戦で輝かしい実績を残してきた。世界的な活躍馬も多く、短い距離を得意とするイメージが強い。しかしながら、短距離やマイル戦線ほどその層は厚くないものの、中距離戦線においてもトップホースとなれば、その実力は決して侮れない。

 例えばこの1年だけ見ても、昨年12月の香港C(シャティン・芝2000m)ではタイムワープが、日本のネオリアリズムやステファノスらを相手に悠々と逃げ切り勝ち。この4月のGIクイーンエリザベス2世C(シャティン・芝2000m)ではパキスタンスターが、日本のアルアイン、ダンビュライトらを蹴散らして圧勝している。

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