ダービー1~3着馬不在の菊花賞。ならば、キセキの奇跡がきっとある

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki  photo by Yamane Eiichi/AFLO

 今週末の10月15日、京都競馬場では3歳牡馬クラシックレースの最終戦・GI菊花賞(芝3000m)が行なわれる。GIダービー馬レイデオロはGIジャパンCへ向かうため不在だが、GI皐月賞馬アルアインやGIIセントライト記念を勝ったミッキースワロー、GIII東京スポーツ杯2歳Sなどを制した重賞2勝のブレスジャーニーなどの実績馬が出走してくる。その中から今回はキセキ(牡3歳/角居勝彦厩舎)にスポットを当ててみよう。

トライアルの神戸新聞杯ではレイデオロに次ぐ2着だったキセキトライアルの神戸新聞杯ではレイデオロに次ぐ2着だったキセキ キセキは昨年12月の阪神・芝1800m戦でデビュー。スローペースの好位3番手あたりを進み、直線で追い出されるとあっという間に後続を3馬身半突き放す完勝だった。

 この走りでクラシック候補に名前を挙げられる存在となったが、そこからは苦難の道のりだった。セントポーリア賞(1月29日/東京・芝1800m)5着、OPすみれS(2月26日/阪神・芝2200m)3着、GIII毎日杯(3月25日/阪神・芝1800m)3着と連敗が続き、春はクラシック戦線には乗れずに終わった。その走りと、騎手や厩舎関係者の当時のコメントを見ると、まだ気性面や馬体面で幼い面があったようだ。

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