大西直宏が読むダービー。
サニーブライアンに似たアルアインが侮れない (3ページ目)
皐月賞馬アルアインの二冠達成なるか!? さて、その皐月賞を勝ったのは、毎日杯(1着。3月25日/阪神・芝1800m)から中2週で挑んだアルアインでした。毎日杯の勝ち方が非常にしぶく、「混戦になったら出番はあるかな?」と思っていたのですが、そのとおり、持ち前の勝負強さを生かして激戦を制しました。
3、4コーナーの中間で馬場の悪いところを通ったのか、手応えが悪くなってポジションを下げました。しかし、そこから盛り返しグイグイと伸びて、まさしく勝利をもぎ取った、という競馬を見せてくれました。
あの雰囲気は、ダービーの舞台でも侮れません。まして、崩れているのは道悪と不利のあったシンザン記念(6着。1月8日/京都・芝1600m)だけ。その1戦を度外視すれば、4戦4勝です。
人気薄だったため、皐月賞の勝利はフロック視されています。また、鞍上が若い松山弘平騎手ということもあって、今回もあまり人気になりそうもありません。しかし、チャンスは大いにあると思います。
僕がダービーを勝たせてもらったサニーブライアンのときも、似たような境遇にありましたが、あのときは皐月賞からダービーまでの短期間で、馬がグッとよくなって急成長していました。大きいレースに勝つと、馬も自信をつけて、一段と成長することがあるんです。
アルアインにも、同じようなことがあるかもしれません。松山騎手も、2週続けて調教で跨(またが)っていますし、その成長を感じているのではないでしょうか。もしそうなら、おそらくダービーに対するプレッシャーは、ポジティブなほうに作用すると思います。
松山騎手のダービー挑戦は今回が4回目。27歳と確かに若いですが、ダービージョッキーになっても不思議ではありません。今年の日本ダービーの「ヒモ穴馬」にはこのアルアインを指名し、松山騎手の健闘を祈りたいと思います。
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著者プロフィール
大西直宏 (おおにし・なおひろ)
1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。
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