驚異の末脚「まだ伸びる」。フェブラリーSに挑むカフジテイクの勝算 (3ページ目)

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 そして、福永騎手はこう語ったそうだ。

「(カフジテイクは)テンに行かないで、最後の直線で脚を使うことが競馬だと覚えてしまっている」

 つまり、カフジテイクに騎乗するにあたっては、レースの格が上がろうと、相手がどれだけ強化されようと、「もう少し好位で」とか「馬群の中で我慢して」とか、いわば"こざかしい"レースプランはあり得ない。今度の「ダート最強決定戦」となるGIであっても、再び直線で外に出して追い込む、そうした競馬しかできないということだ。

 根岸Sなら、それでも勝てた。その点についても、先述の競馬関係者がこう言及する。

「根岸Sのあと、福永騎手はこうも話していました。『これくらいのメンバーなら、展開は関係ない。そもそも能力が一枚抜けている』と」

 では、メンバーレベルがグンと上がる今回はどうか。

 福永騎手は「チャンスはある」と言ったという。ただし、「あくまでも、展開次第」と付け加えたそうだ。

 残念ながら、福永騎手は根岸Sの翌週、落馬して負傷。フェブラリーSでカフジテイクに騎乗することはできなくなってしまった。本番の鞍上は津村明秀騎手が務める。だが、誰が乗るにせよ、後方一気の戦法は変えられない。ならば、騎手変更は大きなマイナスにはならないのではないか。距離延長についても、昨年暮れのGIチャンピオンズC(2016年12月4日/中京・ダート1800m)で4着と好走しているから、特に心配することもないだろう。

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