2歳チャンピオンは勝てるのか?
血統面から今年のクラシックを占う (4ページ目)
阪神ジュベナイルフィリーズで2着だったのがリスグラシュー(矢作芳人厩舎)。同レースは大外18番枠からのスタートで大きく出遅れ、道中は外々を回るチグハグな競馬になってしまったが、ゴール前での末脚は見どころがあった。本来は中団より前で競馬をしたいタイプで、ソウルスターリングと枠順、道中のポジションが逆だったら勝っていただろう。母リリサイドはフランスの桜花賞にあたる仏1000ギニーで1位入線(6着に降着)した実力馬。1600mのGIIIアルテミスS(2016年10月29日/東京)を勝っているが、父ハーツクライはオークス馬ヌーヴォレコルトを出していることもあり、オークスでより力を発揮できそうだ。
ミスエルテ(池江泰寿厩舎/父フランケル)は目の覚めるような豪脚でGIIIファンタジーS(2016年11月5日/京都・芝1400m)を勝利。牡牝混合のGI朝日杯フューチュリティSでも1番人気に推されたが、中団外めを追走も伸びを欠いて4着に終わった。ただ、牡馬相手に大崩れしなかったのは評価できるポイントで、桜花賞で直線一気の末脚がハマれば勝算はある。
フローレスマジック(木村哲也厩舎)はGIIIアルテミスS2着。スローペースの中、位置取りの差でリスグラシューに及ばなかったが、いかにもマイル向きの瞬発力の持ち主だ。全姉兄にGIエリザベス女王杯のラキシス、GIIスワンSのサトノアラジンがいる良血で、父ディープインパクト×母父ストームキャットの配合は2013年桜花賞馬アユサンと同じ。ハイペースになれば後方から伸びてくるだろう。
アドマイヤミヤビ(友道康夫厩舎)は百日草特別(500万下、2016年11月6日/東京・芝1800m)でカデナを破った。父はリスグラシューと同じハーツクライで、牝系は三冠馬ディープインパクトと同じ名門。オークス戦線で台頭してくるだろう。
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