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2歳チャンピオンは勝てるのか?
血統面から今年のクラシックを占う (3ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki photo by AFLO


 他では、GIII東京スポーツ杯2歳S3着のムーヴザワールド(石坂正厩舎/父ディープインパクト)が、GIIローズSを勝ったタッチングスピーチの全弟という血統からも今後の成長が大いに期待できる存在だ。2歳重賞を勝っているカデナ(中竹和也厩舎/父ディープインパクト)、ブレスジャーニー(本間忍厩舎/父バトルプラン)も圏内だろう。

★皐月賞注目馬
レイデオロ
サトノアーサー
アーザムブルー

★日本ダービー注目馬
スワーヴリチャード
レイデオロ
サトノアーサー
キセキ


【牝馬戦線】
GI桜花賞(4月9日/阪神・芝1600m)
GIオークス(5月21日/東京・芝2400m)

 2歳チャンピオンに不安ありの牡馬戦線とは対照的に、牝馬は女王ソウルスターリング(藤沢和雄厩舎)が引き続き中心になりそう。GI阪神ジュベナイルフィリーズ(2016年12月11日/阪神・芝1600m)では1000m通過58秒8のハイペースを楽に3~4番手で追走。直線では難なく抜け出して押し切った。このレースは後方から瞬発力を武器に差して勝つ馬が多い。コースを改修した2006年以降、4コーナーを6番手以内で通過して勝利したのは2006年のウォッカと2015年のメジャーエンブレムのみで、いずれも翌春のGIを制している(ウォッカは日本ダービー、メジャーエンブレムはNHKマイルC)。母はGI仏オークス(芝2100m)など仏米でGI6勝の世界的名牝。父フランケルは8~10ハロン(約1600~約2000m)で結果を残したが、その父ガリレオは昨年の凱旋門賞馬ファウンドなど欧州でクラシックディスタンス(約2400m)の名馬を多数送り出す大種牡馬。桜花賞はもちろん、オークスも問題ないだろう。春2冠の最有力候補と見る。

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