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2歳チャンピオンは勝てるのか?
血統面から今年のクラシックを占う (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki photo by AFLO


 サトノアーサー(池江泰寿厩舎/父ディープインパクト)は新馬(2016年10月1日/阪神・芝2000m)→シクラメン賞(2016年12月4日/阪神・芝1800m)を連勝。シクラメン賞では上がり3ハロン32秒7という驚異的な末脚を見せて、3馬身半差の圧勝と強烈なインパクトを残した。母はニュージーランド3歳牝馬チャンピオンで、GIニュージーランド1000ギニー(芝1600m)勝ち馬。芝2000mのGIIを含む重賞6勝を挙げている。2000m前後がベストだろうが、2400mも不安のない血統構成だ。

 スワーヴリチャード(庄野靖志厩舎/父ハーツクライ)は2戦目の未勝利(2016年10月2日/阪神・芝2000m)を勝利後、GIII東京スポーツ杯2歳S(2016年11月19日/東京・芝1800m)で出遅れながらも2着。最後は外からブレスジャーニーに差されたが、かなり長い脚を使っていた。兄バンドワゴン(父ホワイトマズル)はGIIIきさらぎ賞2着。父の産駒の牡馬は中長距離タイプに出ることが多く、その走りからも距離が延びてよさそう。ダービーでは有力候補となりそうだ。

 1戦1勝馬だが、取り上げておきたいのが新種牡馬ルーラーシップ産駒のキセキ(角居勝彦厩舎)。デビュー戦(2016年12月11日/阪神・芝1800m)ではスタートで出遅れたが、直線で後続を突き放した末脚は大物感たっぷりだった。フットワークが大きい走りをするので、距離が長く、直線も長いダービーの舞台は合うだろうし、秋のGI菊花賞(京都・芝3000m)でも有力だ。

 先日の寒竹賞(500万下、1月7日/中山・芝2000m)で2着に敗れたが、アーザムブルー(戸田博文厩舎)も注目の1頭。父ディープインパクト×母父ブライアンズタイムは昨年の皐月賞馬ディーマジェスティと同じ組み合わせで、母の姉弟には桜花賞馬ファレノプシス、ダービー馬キズナがいる良血だ。血統的に皐月賞はピッタリで、穴候補として挙げておきたい。

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