エリザベス女王杯の「荒れる方程式」から導かれた穴馬は2頭いる

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 3歳牝馬と古馬牝馬が一堂に会し、下半期の「女王」の座を争うGIエリザベス女王杯(11月13日/京都・芝2200m)。今年のレースの主力となるのは、昨年の覇者マリアライト(牝5歳)と、GI2勝の実績を持つミッキークイーン(牝4歳)だろう。

 昨年、このレースを6番人気で制したマリアライト。自身、初の重賞制覇をGIで決めた。さらに今年は、「春のグランプリ」と言われるGI宝塚記念(6月26日/阪神・芝2200m)でも優勝。ドゥラメンテ、キタサンブラックら牡馬一線級を蹴散らして、完全に覚醒したと言える。

 その宝塚記念以来となった前走のGIIオールカマー(9月25日/中山・芝2200m)では5着に敗れたものの、叩き2走目となる今回は万全の態勢で臨んでくるだろう。昨年もオールカマー5着から戴冠を果たしており、「主役」を張るにふさわしい存在だ。

 一方のミッキークイーンは、昨年の3歳「牝馬三冠」のうち、オークスと秋華賞を制覇。今年はまだ勝ち星に恵まれていないが、春の「女王決定戦」となるGIヴィクトリアマイル(5月15日/東京・芝1600m)で2着に食い込むなど、高いパフォーマンスを示している。

 今回はそのヴィクトリアマイル以来、およそ半年ぶりのレース。間隔は空いたものの、これまでも休み明けで大崩れしたことはなく、GI2勝の底力は軽視できない。

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