エリザベス女王杯の「荒れる方程式」から導かれた穴馬は2頭いる (4ページ目)
2012年に3着に入線したピクシープリンセスも、直前に1000万下条件のレースを勝ったばかりだった。しかしその一戦では、後続をコンマ7秒も離す圧勝劇を披露。その勢いに乗って、GIでも好走できたのだろう。
昔から、牝馬は繊細で好不調の波が激しいと言われる。エリザベス女王杯の舞台では、まさしくその特徴がよく表れていて、上り調子の馬が一躍"女王の座"を射止めることが多い。
では今年、"上り調子"の穴馬となり得るのはどの馬か。
面白そうなのは、アスカビレン(牝4歳)だ。
同馬は、この夏に1000万条件、1600万条件を連勝してオープン入り。その後、相手が一段と強化された前走のGII府中牝馬S(10月15日/東京・芝1800m)でも4着と上位に食い込んだ、成長著しい1頭だ。
通常のGI戦ならば、いくら上り調子でも、一気に頂点に立つことはなかなか難しい。だが、エリザベス女王杯では、過去にそういう馬たちが次々に台頭してきた。昨年のマリアライトのように、春には条件クラスにいたアスカビレンが、この秋にGI馬となっても不思議ではない。
秋の京都で行なわれる、熱き牝馬たちの戦い。実績馬が貫禄を見せるのか、はたまた人気薄の上がり馬が下克上を果たすのか。決戦のゲートがまもなく開く。
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