安田記念は香港帰りモーリス、ドバイ帰りリアルスティールの対決に注目
前走、香港GIチャンピオンマイルを快勝したモーリス
春のマイル王決定戦GI安田記念(6月5日/東京・芝1600m)は、登録段階でフルゲート割れの16頭で、さらに回避予定の馬もおり、当日は12~13頭と、中央競馬のGIにしては久しくなかった頭数で行なわれる見込みだ。その中で際立つのが、この春に海外遠征を成功させて凱旋初戦となるモーリスとリアルスティールの2頭だろう。
昨年の年度代表馬であるモーリスにとっては、このレースが今シーズンの国内初出走で、昨年秋のGIマイルチャンピオンシップ(京都・芝1600m)以来の出走となる。マイルチャンピオンシップで5に伸ばした連勝を、続くGI香港マイル(香港シャティン・芝1600m)、さらに今シーズン初戦のGIチャンピオンマル(香港シャティン・芝1600m)とそれぞれ圧勝し、さらに継続している。もともとは、3月末に行なわれるGIドバイターフ(UAEメイダン・芝1800m)を今シーズンの初戦とする計画だったが、調整の遅れから矛先を香港へと向けると、きっちりと結果も出し、アジアのマイル王の威厳をきっちりと示してみせた。
気になるのはその後の調整過程である。チャンピオンズマイルから安田記念までは中4週。国内に限ったレースローテーションや、国内から海外に向かうものであれば、気にとめるようなレース間隔ではないが、海外からの転戦となると話は簡単ではない。これまでに同じローテーションで挑んだ香港馬は多くいるが、日本調教馬がこのステップを踏むのは初めてのケースだ。
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