1強説に異議。「オークスで金星」の条件にピッタリはまる2頭を発見 (2ページ目)
2007年の3歳牝馬戦線は、ダイワスカーレットとウオッカが抜きん出た存在だった。実際、桜花賞では2頭の一騎打ちとなり、ダイワスカーレットが栄冠を手にした。この2頭がオークスに出ていれば"再戦"は確実だっただろうが、ダイワスカーレットは熱発で回避。ウオッカは、別路線となる牡馬相手のGI日本ダービー(東京・芝2400m)に果敢に挑戦した(そして、見事勝利を飾った)。
この「2強」がいなくなったオークス。押し出されるようにして抜けた1番人気となったのは、オークストライアルのGIIフローラS(東京・芝2000m)を制して挑んだベッラレイアだった。同馬は人気どおり、直線で堂々と抜け出した。が、最後の最後で"伏兵馬"にかわされてしまった。
外から強襲してベッラレイアをとらえたのは、5番人気のローブデコルテ。最後にハナ差かわして、金星を射止めたのである。
その2007年と似た状況にある今年、ローブデコルテのように「1強」を打ち負かす馬が再び現れてもおかしくない。
ローブデコルテの成績を見てみると、阪神JFで4着、桜花賞でも4着と好走していた。この実績はオークスでも上位だったが、過去に1400m戦で強さを見せるなどして、オークスでの距離延長はやや不安視されていた。また、いずれのGIも優勝争いからはかなり離されての4着。GIで勝ち負けするには厳しいと見られていた。そのため、5番人気の評価にとどまった。
しかし本番では、あらゆる不安を一掃して見事戴冠。GIで好走してきた地力がモノを言ったのだろう。
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