大本命が沈む波乱。オークスに向けて激変の「3歳牝馬番付」 (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

土屋真光氏(フリーライター)
「大一番でしっかりと結果を出せたのは、2戦目から騎乗してきた鞍上(ミルコ・デムーロ騎手)によるものも大きいと思います。また、高松宮記念のビッグアーサーでGI初勝利を飾った厩舎(藤岡健一厩舎)の勢いも感じられました。

 オークスに向けては、半姉ワンカラット(父ファルブラヴ)のイメージから距離延長はマイナスに見えますが、ハーツクライを父に持つ半姉サンシャインは2000m前後の重賞で好走しています。加えて、ナムラシングン(牡3歳)やジョルジュサンク(牡3歳)など、ヴィクトワールピサ産駒は中距離戦で結果を出しているので、それほど心配しなくてもいいでしょう」

 2位は、桜花賞でわずかハナ差に泣いたシンハライト。ポイント数は前回よりも4ポイントアップした。

吉田氏
「血統的には無理使いができないタイプですが、チューリップ賞から中4週とデビュー以来最も短い間隔で挑んだ桜花賞で見事2着。攻めの調整に徹して、「負けて強し」という内容の濃い競馬を見せてくれました。およそ2cmという勝ち馬との差は、単なる展開のアヤ。ジュエラーとはまだ勝負づけは済んでいないと思います。

 オークスまでは中5週と、若干ゆとりがあるのはプラス材料。ただし、桜花賞の反動がないか、中間の気配はきちんとチェックすべきでしょう。体型や走法から距離延長はベストとは言えませんが、折り合いがついて自在性があることを考えれば、2400m戦でも同世代相手なら勝ち負けできるのではないでしょうか」

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