2016.02.22

母に携わった人々が夢見る、エアスピネルのクラシック制覇

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

2016年クラシック候補たち
第4回:エアスピネル

 3歳牝馬がしのぎを削る、牝馬三冠(桜花賞、オークス、秋華賞)。その熾烈な戦いにおいて、2005年は、長い競馬史の中でも特にレベルの高い年だったと言える。

 一冠目の桜花賞(阪神・芝1600m)を制したのは、ラインクラフトだった。同馬はその後、二冠目となるオークス(東京・芝2400m)には向かわず、牡牝混合GIのNHKマイルC(東京・芝1600m)に挑戦。強豪牡馬を撃破して、牝馬ながら「3歳マイル王」に輝いた。

 そのラインクラフトに代わって、二冠目のオークスで優勝を飾ったのは、シーザリオ。同馬は、そのあとアメリカ遠征を敢行し、海外GIのアメリカンオークス(アメリカ・芝2000m)でも圧勝劇を演じた。

 そして、三冠最後の秋華賞(京都・芝2000m)は、オークス2着のエアメサイアが頂点に立った。シーザリオは不在だったが、桜花賞馬ラインクラフトをクビ差ねじ伏せての見事な勝利だった。デビュー戦から堅実な走りを見せてきた同馬の素質が開花した瞬間だったとも言える。

 それから11年、エアメサイアが母として送り出した息子が、今年のハイレベルな牡馬クラシックで躍動しようとしている。エアスピネル(牡3歳/父キングカメハメハ)である。

2歳王者の座は逃したが、クラシックで栄冠獲得を狙うエアスピネル 昨年9月のデビュー戦を完勝したエアスピネルは、2戦目でGIIデイリー杯2歳S(2015年11月14日/京都・芝1600m)に挑戦した。同レースでは、GIII小倉2歳S(2015年9月6日/小倉・芝1200m)を含めて3連勝中だったシュウジ(牡3歳)が人気を集めたが、その実力馬をあっさり差し切って快勝。ポテンシャルの高さを見せつけた。