【競馬】偉大なるビワハイジの仔、エルプシャフトの「格別な資質」

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選!2歳馬情報局(2015年版)
第8回:エルプシャフト

 幼いサラブレッドの将来を見据える際、極めて重要な要素となるのが、血統だ。例えば、その馬の兄や姉が素晴らしい活躍を収めていれば、それだけで関係者やファンは大きな期待を抱くこととなる。

 今年の2歳馬の中にも、血統面において多大な注目を集めている馬がいる。エルプシャフト(牡2歳/父ディープインパクト)だ。

重賞戦線で躍動した兄妹たちと同様の活躍が期待されるエルプシャフト。重賞戦線で躍動した兄妹たちと同様の活躍が期待されるエルプシャフト。 エルプシャフトの母は、現役時代に重賞を3勝したビワハイジ。その中には、1995年のGI阪神3歳牝馬S(※現在の阪神ジュベナイルフィリーズ。阪神・芝1600m)も含まれており、この一戦では、のちにGIオークス(東京・芝2400m)や、GI天皇賞・秋(東京・芝2000m)を制す"女傑"エアグルーヴを2着に下している。

 現役時代にGIを勝つほどの活躍をしたビワハイジだが、彼女がサラブレッドとしての真価を見せたのは、引退後だった。繁殖牝馬となったビワハイジは、軒並み活躍馬を輩出し続けてきたのである。

 その筆頭格は、彼女が2006年に生んだブエナビスタ(牝/父スペシャルウィーク)。この愛娘は、現役時代にGI6勝の実績を積み上げた。その中には、ジャパンカップ(東京・芝2400m)や天皇賞・秋といった、牡馬相手に勝利したGIもある。

 ビワハイジの子でGIを獲った馬は、彼女だけではない。2009年に生んだジョワドヴィーヴル(牝/父ディープインパクト)も、2011年のGI阪神ジュベナイルフィリーズを制している。

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