【競馬】天皇賞・春、日欧の名血の結晶アドマイヤデウスが飛躍する
4月特集 春競馬、クライマックス(18)
ダービー馬キズナ、GI・5勝のゴールドシップ、昨年2着のウインバリアシオンなど、昨年の上位人気馬が今年も出走してくるGI天皇賞・春(5月3日/京都・芝3200m)。一見、代わり映えしないメンバーと思いきや、実力的にも血統的にも魅力的な1頭がいる。それがアドマイヤデウスだ。
良血開花! 重賞を2連勝して、天皇賞・春に出走する アドマイヤデウス
6月6日生まれと、3~4月生まれが多いサラブレッドの中では遅生まれの部類に入る同馬。誕生後約3年で、成長期の真っ只中でもある3歳春のクラシック戦線において、2~3カ月の差は大き、6月生まれの馬が活躍することは容易ではないのだが、アドマイヤデウスは昨年、皐月賞トライアルの若葉S(阪神・芝2000m)を制し、皐月賞(中山・芝2000m)9着、日本ダービー(東京・芝2400m)7着と、まずまずの走りを見せていた。
ダービーのレース中に左前脚に軽度の骨折を発症。菊花賞戦線をあきらめることになったが、この休養が功を奏したのだろう。7カ月ぶりの出走となったGII日経新春杯(1月18日/京都・芝2400m)ではプラス8kgと馬体も成長を見せ、レースでは上がり3ハロン33秒8の瞬発力で最内を鮮やかに抜け出して押し切り、重賞初制覇を果たした。
続くGII日経賞(3月28日/中山・芝2500m)では直線で外に持ち出し、1頭抜けた末脚の勢いで差し切り重賞2連勝。勝ちタイムはレースレコードを1秒上回る2分30秒2を記録していた。昨年の馬場改修で時計が出やすくなっているとはいえ、暮れの大一番・GI有馬記念(中山・芝2500m)でも、この時計を上回ったのは過去2回だけという優秀なものだった(昨年の有馬記念は2分35秒3)。
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