【競馬】父譲りの「後方一気」でダービー狙う、レッドライジェル
4月特集 春競馬、クライマックス(17)
2015年クラシック候補たち
第10回:レッドライジェル
3歳馬の頂点を決する、GI日本ダービー(5月31日/東京・芝2400m)。「競馬の祭典」と言われるこの舞台への切符をかけて、今週末から優先出走権のあるトライアルレースが行なわれる。なかでも、本番と同じ舞台で施行されるGII青葉賞(5月2日/東京・芝2400m)は、注目の一戦となる。
現在2連勝中と波に乗るレッドライジェル(牡3歳/父ディープインパクト)も、青葉賞からダービー参戦を狙う一頭だ。
青葉賞でダービー出走権獲得を狙うレッドライジェル。 レッドライジェルは、昨年11月にデビューしたものの3連敗。トモがまだ緩く、未完成の部分があって、なかなか勝利には至らなかった。しかし、4戦目となった3歳未勝利(3月14日/中山・芝1800m)を最後方からまくって快勝すると、続く山吹賞(4月4日/中山・芝2200m)でも、最後方から直線一気の追い込みで勝利。上がり3ハロン(600m)を33.7秒という好時計をマークして、一躍ダービー戦線に浮上してきた。
レッドライジェルを管理するのは、美浦トレーニングセンター(茨城県)の藤沢和雄厩舎。多くの名馬を管理してきた同厩舎では、連勝で勢いに乗るこの若駒への評価が高まっているという。関東競馬専門紙のトラックマンが語る。
「2連勝は、いずれも直線の短い中山競馬場。それも、届きそうにない位置から白星を手にしました。そのレース内容には、陣営も驚きを隠せなかったようです。スタッフたちは当初、『(レッドライジェルが)完成するのはまだ先』と評していましたしね。そうした状況にあって、圧巻の2連勝を飾り、同馬はその後も成長を重ねているとのこと。この短期間の間にも、さらにスケールアップしているかもしれません」
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