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【競馬】函館記念は、洋芝、小回りコースの実績馬を狙え

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 7月14日に開催される函館記念(函館・芝2000m)は、7月7日に行なわれた七夕賞(福島・芝2000m)と同様、波乱になることが多いレースです。同じハンデ戦ということもありますが、函館競馬場も福島競馬場と一緒で、小回りコースゆえ、コース取りによって、道中の有利、不利の差が出やすいからでしょう。

 ジョッキーの心理からすれば、そうしたコース条件においては、あまり注文がつかず、意のままに動ける馬のほうが安心して騎乗できます。それで、コース実績があれば、非常に心強い限りです。

得意のコースで巻き返しを狙うGI馬のレインボーダリア。得意のコースで巻き返しを狙うGI馬のレインボーダリア。
 そういう意味では、前哨戦となる巴賞(6月30日/函館・芝1800m)で快勝したエアソミュール(牡4歳)が、注目の一頭と言えます。

 クラシック路線を歩みかけた昨年の春当時は、ハミあたりが良すぎる(騎手の指示に敏感に反応し過ぎてしまうこと)など、まだ乗り難しいところが残っていて、能力を出し切れていないレースが多々ありました。夏場の休養後、昨秋に復帰してからも、まだ(制御するのが)危うい面は解消されていませんでした。ただそれでも、ある程度の結果を出すあたりが、この馬の能力の高さなのだと思います。

 そして、年が明けてからは、気性面の成長がかなり見られるようになりました。結果、レースぶりが安定。特に前走の巴賞では、スタートしてスッと内に入れてからも、かかることなく、好位でしっかりと折り合っていましたね。道中も内で我慢が効いていて、直線に入る手前で先行馬をとらえて抜け出すと、そのまま鋭く伸びて押し切るという、本当に強い競馬を見せてくれました。今回は、ハンデ56.5kgと斤量は増えますが、ああいうレースができるならば、多少のハンデ差も克服し、いい競馬をしてくれるのではないでしょうか。

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