【競馬】大外枠も不問。
揺るがぬオルフェーヴル陣営に見た、凱旋門賞制覇の現実味 (3ページ目)
それから本番に向けては、「フォワ賞前と比べて、普段の調教でも負荷をかけるように意識しました。それは明らかにオルフェーヴルの身にもなっています」と池江調教師。日本で受けていた、負けられないというプレッシャーとは異なった、挑戦者としてのプレッシャーを自覚した同師は、そのプレッシャーをハードなトレーニングとして愛馬に課した。
「馬場状態や枠順などは、こちらがどうもこうもできないものですから、それらのどんな状況にも対応できるようにして、その準備も万全です」と池江調教師自身も、自らのレースに向けて抜かりない戦術を張り巡らせることが、指揮官としての「自分の役割」と課している。
そして、発表された枠は大外18番だった。凱旋門賞では"鬼門"であり、オルフェーヴルとしても、この春の悪夢が蘇(よみがえ)る(阪神大賞典では大外枠12番で逸走し、天皇賞・春では大外枠18番で11着惨敗)。
池江調教師はそれでも、「包まれるよりは、むしろ良かったと思います」と気にするそぶりを見せない。
慌てず騒がず、これが世界最高峰への、最後のパーツなのかもしれない。
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