2012.03.02

【競馬】福永祐一が語る、牝馬クラシックへの自信
「ジョワドヴィーヴルが負ける姿をイメージできない」

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo

女傑ブエナビスタの半妹ジョワドヴィーヴル。偉大な姉と同様、春の牝馬クラシックを総なめできるか!? photo by Nikkan sports
福永祐一騎手インタビュー(2)

阪神JFは一歩目で
「勝てる」と確信した

今年の牝馬クラシック戦線の主役を張るのは、昨年末の阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)で圧倒的な強さを見せたジョワドヴィーヴルで間違いない。まもなく前哨戦となるチューリップ賞を迎えるが、彼女の資質とクラシックの可能性を、これまでも数々の名牝の手綱を取ってきた主戦の福永祐一騎手が語る。

――今回は、3歳牝馬路線のお話をうかがいたいと思います。今年の3歳馬の評価は、牡馬は「上位混戦」で、牝馬はジョワドヴィーヴルの「1強」というのが大方の見方です。実際、昨年暮れのGⅠ、阪神ジュベナイルフィリーズ(以下、阪神JF)は2着に2馬身半差の完勝。あのときの強さは強烈でした。

「スタートして一歩目で、『ああ、これなら大丈夫だな(勝てるな)』と思ったほどですからね(笑)。みなさんと同じく、僕も『強い』と思いました」

――あのときジョワドヴィーヴルは1戦1勝。しかし阪神JFは、過去にそうした実績の馬が勝ったことのないレースでした。そんな嫌なデータがあっても、1歩目で早くも勝ちを確信していたとは驚きです。それに、当時のことを思い起こすと、新馬戦を勝った後、福永騎手のジョワドヴィーヴルに対する評価は、それほど高くなかったように記憶しています。

「それは、新馬戦の勝ちっぷりがあまり良くなかったからです。この程度ではGIで戦うのは厳しいのではないか、と思っていました」

――どの辺りに不満を感じたのでしょうか?

「新馬戦の前は、調教ですごくいい動きをしていました。これなら(大きいところも狙える)、という手応えがあったんです。ところが、レースに向かうと、返し馬でその動きができていませんでした。結果として、レースには勝つことができましたが、内容的には物足りなさを感じました。そのため、このままでは予定どおり阪神JFに出走したとしても、期待するほどの成績は望めないのではないかと思ったわけです」