2012.02.25

【競馬】福永祐一が語る、牡馬クラシックの行方
「ディープの子のライバルはディープの子」

  • 新山藍朗●取材・構成 text by Niiyama Airo

きさらぎ賞で圧倒的な強さを見せ、クラシックの主役に躍り出たワールドエース。photo by Nikkan sports
福永祐一騎手インタビュー(1)

次はどんな勝ち方をするのか
ワールドエースには期待が膨らむばかり

昨年、JRA全国リーディングジョッキーに輝いた福永祐一騎手。今年はさらなる飛躍が期待されている。というのも、3歳牡馬、3歳牝馬、そして古馬と、GIを狙えそうな有力馬の騎乗がそれぞれの路線で予定されているからだ。そこで今回、福永騎手を直撃。まずは、ディープ産駒話題の大物ワールドエースで挑む、3歳牡馬クラシック戦線について語ってもらった。

――まずは3歳牡馬のお話から聞かせてください。今年の特徴は、なんといってもディープインパクト(以下、ディープ)産駒の勢いがすごいこと。昨年来、次々と重賞の勝ち馬が出てきて、その馬たちが春のクラシックでも中心になると言われています。福永騎手の印象はいかがですか?

「前々から、(ディープをけい養する)社台の関係者の方から、ディープ産駒は1年目より、2年目、3年目のほうがいいと聞いていましたから、その評判どおりになっているな、と受け止めています。血統的にも、2年目はさらにレベルが上がっているという印象ですし、実際に、産駒を見ても、自分が乗っても、昨年以上に可能性を感じさせる馬が多いです」

――初年度産駒と比べて、ここが違う、というところはありますか?

「1年目はひとつ勝っても、なかなかふたつ目を勝てなかったりして、成長力という点でどうなのかな? という産駒が多かったのですが、2年目はその辺りが修正されてきたような気がします。1年目は、たぶん使い出しが早過ぎて、うまく成長させられなかったのではないでしょうか。そうした1年目の反省があったからこそ、今年の3歳馬には順調に成長していると感じさせる馬が多いのだと思います」

――ディープ産駒に共通する特徴はありますか?

「基本的には、一生懸命、真面目に走ることです。その中には、キレのある軽い走りをする馬もいますし、重厚感あふれる走りをする馬もいますが、走る馬に共通しているのは、母系のいいところが出ているところです」

――「母系のいいところを引き出す」というのは、ディープの父であるサンデーサイレンス(以下、SS)の、種牡馬としての最大の特徴と言われたところです。

「確かに(SSに)似ていて、その点でもディープは優れた種牡馬だと思います。いくら繁殖牝馬に恵まれたとはいえ、必ずしも結果が出るとは限らないのに、すでにこれだけの結果を出していますから。最も有力なSSの後継馬になる可能性は十分にあります。あとは、平均していい子を出すのではなく、SSのように、いかにたくさん大物を出せるかだと思います」