飛ばしのキーワードとなっていた「体をしっかり捻じること」は本当に必要なのか

  • 鈴木康介●構成 text by Suzuki Kosuke

吉田洋一郎が斬る
「ゴルフのそれって本当ですか?」

photo by Kishimoto Tsutomu photo by Kishimoto Tsutomu この記事に関連する写真を見るゴルフスイングコンサルタントの吉田洋一郎氏が、アマチュアゴルファーの「それって本当?」「正しい方法って何?」といった疑問や悩みを解決していく動画レッスン連載。第4回は、"飛ばし"のテクニックについて。上下の"捻転差"というのは飛ばしのキーワードとしてよく聞かれるが、はたして飛ばしに"捻じり"が必要なのか、解説する――。

連載◆第4回
Q.飛ばすために体を「捻じる」必要はありますか?

A.意図的に捻じろうという動きはやめましょう!

 飛ばすためには「体をしっかり捻じるべきだ」というのは、昔はよく聞いたレッスンワードだが、吉田プロはその意識は持つべきではないと否定する。

 なぜなら、人間の体幹部分というのは、それほど大きく捻じれる構造をしていないからだ。それを無理にコイルしようとすると、スイングのバランスを崩しやすく、体への負荷も増えてケガの原因にもなりかねない。

 本来ゴルフスイングは、「前へならえ」をしたときのような腕と胸の関係性を維持したまま体が動くのが理想。このままだと腕が地面と水平になるくらいが精いっぱい。しかしアマチュアの多くは、「しっかり捻じろう」という意識からこの限界以上に回そう、捻じろうとして腕と体の同調が崩れてしまっているというわけだ。

 肩と腰の回転量の差を表す『Ⅹファクター』が飛ばし屋ほど大きいという傾向はある。だがこれは、可動域の広さによって現象として表れる差であって、意識的に体を捻じって捻転差を大きくしているわけではない。

 飛ばすために大事なのは、腕と体の同調を崩さずに、股関節や胸椎など、もっと動きやすい部位を積極的に使うこと。体幹部分は意識的に捻じるのではなく、固めて使った結果、受動的に捻じれを感じるくらいがいいだろう。

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