菅沼菜々、川﨑春花、岩井千怜...2022年女子ツアーでもニューヒロインが次々に登場。彼女たちはなぜ飛躍できたのか (4ページ目)

  • 古屋雅章●取材・構成 text by Furuya Masaaki
  • photo by Getty Imeges


この記事に関連する写真を見る尾関彩美悠(おぜき・あみゆ)
2003年6月16日生まれ。岡山県出身。2022シーズン優勝1回。トップ10入り4回。メルセデスランキング40位。賞金ランキング32位(獲得賞金3596万5725円)。

 住友生命Vitalityレディス 東海クラシックでテレビ解説を担当することになっていた私は、練習ラウンドで彼女に付いて回りました。開催コースとなる新南愛知CC美浜コースは大きなベントグリーンで、随所に難しいバンカーが配置されているため、バンカーショットがうまい彼女にチャンスがあると思ったからです。

 すると、彼女は1番ホールで、新しいドライバーを持ってすばらしくいい球を打ちました。そこで、「いつもより15ヤード以上、飛んでない? 上空での球のねじれもないし、そのドライバー、いいね」と声をかけると、「はい。そのくらい飛んでいます」とうれしそうに答えてくれました。

 結果的に、彼女が同トーナメントでツアー初優勝。このダンロップのドライバーも、彼女を皮切りに同ドライバーを使用する選手が4試合連続で優勝したことで話題になりましたね。

 実はこの試合の前、前週の日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯で同い年の川﨑春花さんが優勝し、それに触発された尾関さんは、キャディーさんに「絶対、今週は勝ちますから」と言っていたそうです。

 海沿いのコースで、台風の影響によって例年以上に風が強かった今年の大会ですが、彼女はその宣言どおりに優勝。私の勝者予想がバッチリ当たったこともあって、今季の試合のなかでも特に印象深い一戦となりました。

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