【木村和久連載】長い目で見た有効なラウンドスタイルとは? 会員権購入も視野に入れて考察してみた (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 そんな歴史を経て、令和時代のゴルフ会員権の価値はどうなっているのか?

 答えから言うと、下値安定と言いますか、買った金額でほぼ売れるのではないかと思います。

 以前、鶴舞カントリー倶楽部のメンバーになったことがありますが、会員権は確か530万円ぐらいで購入したでしょうか。そして10年ほど在籍して、390万円くらいで売りましたかね。もちろん、下げ相場での売却です。実質損は140万円。あと、100万円の入会金はまるごと消えましたけど。

 それが今現在であれば、300万円ぐらいの会員権を買ったとして、確約はできませんが、10年後に売ったとしても、誤差50万円程度で済むと思います。逆に、得をする場合もあります。

 ゴルフは道楽ですから、それぐらいの覚悟のうえで、遊ぶのがよろしいかと。

 そう考えると、会員権を購入する場合はNISAでも買ったと思って、やめる時の(価値がどの程度か)楽しみにしておく、くらいの気構えが肝要かと思います。

 今、400万円ぐらいの予算があれば、どこを狙うか? 個人的に見定めているコースがあります。

 名前を出すといろいろと問題があるので、名門Tカントリーとだけしておきましょうか。

 ここの平日会員権は、入会金50万円。預り金50万円(退会時、確実に戻る)。そして、会員権相場が300万円程度です。

 つまり、50万円の入会金以外は無傷で戻る可能性があるのです。コースや運営は最高
ですから、誰か支援してくれる人がいたら手を挙げてくださいね。

(4)賢い会員権売買のタイミング
 会員権相場の売買シーズンは、何と言っても3月です。2月あたりから法人会員権が動き出し、それにつられて個人の会員権も動きが活発になります。

 企業としては、会社の保養施設代わりに名門のゴルフ会員権を持っていることが多いです。

 保養所などの不動産と違って、ゴルフ会員権は紙切れ1枚ですから、非常に流動性があります。要するに、簡単に売り買いができて「今期、うちの会社は調子が悪いから、ゴルフ会員権を打ってお金を工面しよう」ってことが可能なわけです。

 そこで、2月あたりにお金に代えたい会社が「至急売り」として市場に出します。その時は非常にお値頃の価格になることもあり、お得です。

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る