渋野日向子、ポアナ芝に泣くも「神アプローチがあった」。米ツアーで戦う「引き出し」は増えている (2ページ目)
畑岡は「練習から意識していた」というポアナ芝を攻略したが、渋野は大会を通してフィットすることができなかった。ただそれは、彼女自身、大会前から予想していたことでもあった。
「(アメリカ本土のゴルフ場と言えば)安定のポアナ芝......。嫌やわ~(苦笑)。ぜんぜん慣れないし、(グリーン上ではボールが)ポコポコ跳ねるから悲しい......」
そして実際、初日からグリーン上では苦労した。「(上り下りで)メリハリがあってかなり難しく、パットのタッチが合っていない。上りでは打てなかったし、下りでは打ちすぎたりして......」と渋野。さらに2日目には、いきなり1番で4パットのダブルボギーを喫して、ラウンド後にはこう嘆いた。
「朝からめちゃくちゃ大変というか......、4パットってヤバくないですか(苦笑)。そのこともだいぶ昔の話だなと思うのですが、今日は散々の一日だったかな、と。スタートで躓いて、風と向き合う余裕がなかった。目の前の一打に集中していましたが、すごく悔いの残る一日」
それでも、渋野曰く「結構"神アプローチ"があった」と、初日、2日と耐えるラウンドを披露。通算3オーバーの59位タイで、目標の予選突破はクリアした。
3日目、4日目もグリーン上では苦しんだ。
「微妙に曲がるのか、曲がらんのか。イマイチ読みきれなかった。下りは曲がる分を読みきれなくて、『ああ~きれちゃった』とか。1.5mとか、2mとかを決めきれなくて......。タッチに関係なく、ドンっていけるんだったら真っ直ぐ打てばいいんですけど、それを打つのが怖いから、難しい......」
とはいえ、決勝ラウンドでも「要所、要所でアプローチがよかった」と渋野。「(アプローチには)自信はないけど、開き直ってよく振れた。あれを怖がっていたら、もう終わりじゃないですか。だから、左足下がりとかだったら『がんばって(フェースを)開いて一生懸命振って』って(自分に言い聞かせて)、割りきってやっていた分、よかった」と、パット以外のショートゲームでは4日間のプレーのなかでつかむものもあったようだ。
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