【木村和久連載】紙媒体とWeb。
ゴルフメディアの実情を探ってみる (3ページ目)
第一、ツアーの速報記事が人気だとしても、ニュース記事を読んでもらうだけでは、総合サイトとしての収益はわずかですから。もちろん、記事脇の広告などによる収益はそれなりにありますが、それよりも、総合サイトしては、ニュース記事でサイトに寄ってくれたお客さんに対して、主に2つの提案をして、お金を使ってもらうことを見込んでいます。
ひとつは、これです。
(2)物販
ゴルフクラブやゴルフ関連商品などのネット販売です。この売り上げが、案外デカい。大手のゴルフ総合サイトは、アマゾンと提携して商品発送の利便性が増し、企業価値がグンと上がったとのこと。そんなニュースが、数年前にありました。
そもそも、ゴルフ総合サイトとしてではなく、単純にゴルフグッズの販売サイトだけを運営している会社もいくつかあります。それだけで、相当な売り上げがあって、ガッツリ儲かっているようです。
大手のナショナルブランドを集めてガンガン売るサイトもあれば、高反発クラブや高反発ボールに特化したサイトもあって、ニッチなお客さんにも対応した、いろいろな物販サイトがあります。うまくやれば、無店舗でかなりの収益を上げることができるそうです。もちろん、失敗すれば、在庫の山となって、ものすごく安い値段で処分せざるを得なくなったりしますけど......。
ゴルフクラブは案外"足が早い"ので、人気のうちに売り抜けることが大切かと。しかも、ドライバーのみがダントツの流通量で、あとはボチボチという有り様ですから、その目利きが非常に難しいところです。
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