【木村和久連載】大谷のMLBと松山のPGAツアー、興奮するのは? (4ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

(4)日本男子ツアーの現状
 MLBとPGAツアーの話から離れて、日本の男子ツアーについてもちょっと触れたいと思います。

 今年の日本男子ツアーにおいては、やはり"スーパースター"石川遼選手の復帰が大きいかと思います。

 石川選手は、ツアー最年少優勝記録を塗り替えてから、最年少賞金王にも輝いて......と、今で言うなら、将棋の藤井聡太7段ぐらいの「天才、あらわる!」だったのです。

 彼の栄光とブランドを傷つけてはいけません。向き、不向きがあるので、必ずしもPGAツアーにこだわる必要はないのです。日本ツアーのチャンピオンになって、たまに海外メジャーなどに参戦してくれればいいです。

 現状、日本ツアーにおいてのスターは、石川選手のみ。さすがに一枚看板ではしんどいです。

 谷口選手には誠に申し訳ないのですが、もっと若い人がメジャー大会で勝たないと。それだけ、日本のレギュラーツアーは人材不足ということです。

(5)野球とゴルフ、どっちが面白い?
 最後に日米を問わず、単純に野球とゴルフ、どっちが見ていて面白いかっていう話をしましょう。

 答えは明快。野球です。

 それは、最高潮に興奮するポイントがわかりやすいからです。「ツーアウト満塁、バッター大谷」とかね。

 スタジアムという興奮を共有するつくりも、ハイテンションになりやすいです。

 先に触れたTPCソーグラスは、最後に「スタジアム」と付けるのが正式な名称だそうです。つまり、野球のスタジアムのように盛り上がれるコースづくりを目指したのです。

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