【木村和久連載】キャンセルとクローズを巡る、ゴルフ場と客の心理戦 (5ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 ちなみに、意外とあっさりクローズとなるのが雪です。「おっ、雪が積もってきたなぁ。これじゃ、白いボールがどこに転がったかわからないじゃん」という程度でクローズになります。天気予報で降雪が続くとわかった段階で、お客さんはラウンドを諦めますし、コース側は開場を断念します。

 雪は、芝の上だとどんどん積もるんですよね。そうすると、パットができなくなり、クローズが早まるのです。しかも、雪だとカートで移動できなくなったり、お客さんも車で家に帰れなくなったりします。当然、従業員もそうです。だから、早めにクローズするのです。

 アマチュアゴルファーとして生まれてきたからには、1回は"クローズ体験"に遭遇したほうがいいでしょう。「残念」と思う反面、どこかで「儲かった」とほくそ笑む自分がいますよ。

木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

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