【木村和久連載】東京五輪「夏開催」の裏にゴルフでメダルの秘策か? (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 やっぱり、安倍さん率いる日本政府は、焦って夏開催を無理やり承諾させられたんでしょう。一度国会で、なんで夏開催を決定したのか、証人喚問してほしいですよ......。

 ところで、夏開催の弊害はあるのでしょうか?って、そりゃ、相当あるでしょ。

 地球温暖化が急速に進んでいる昨今、東京は35度以上の猛暑日になる可能性が極めて高いです。日本の夏は湿度が高くて、不快指数も上昇。非常に居心地が悪い暑さと言えます。ゆえに、東京オリンピックではかなりの暑さ対策をやらないといけません。

 気温の上昇についてですが、年間の平均気温だけで見ると、20年前の宮崎と今の東京と一緒だそうです。21世紀末には平均で4.7度上昇して、東京の平均気温は今の屋久島と同じになるとか......って、縄文杉を今のうちに植えておかないと。

 しかも、エアコンや自動車の排気ガスなどで、都会の路面温度は気温の数値以上に高くなるのはご存知のとおり。さらに、夏開催はゲリラ豪雨の可能性も大です。

 ほんと、最初から10月開催にしておけば、余計な心配をしないで済んだものを......。今から、東京オリンピックが本当に開催できるのか、とても危惧しております。

 懸案の暑さ対策としては、ひとつ思うことがあります。東京オリンピックと言いながら、ゴルフは埼玉、ソフトボールは福島、自転車競技は静岡の伊豆、セーリング競技は神奈川、サーフィンは千葉などと、数多くの競技が東京以外で開催されます。だったら、いっそ涼しいエリアにもうひとつ"サテライト会場を作る"というのはどうでしょうか。

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