【木村和久連載】若者が最も嫌う「ポロシャツ、イン」問題を考える (4ページ目)
プロ野球選手の移動日は、新幹線に乗るときなど、スーツ着用です。誰もジャージ姿で新幹線には乗りません。そういうマナーになっています。
それと同じことを、ゴルフ場は100を平気で叩くアマチュアゴルファーにさせているのです。よく解釈すれば、こんな下手なやつらでも、試合の気分を味わえるぞ、と言いたいのかもしれません。
ゴルフ場が社交場だとしても、最近の若者たちは社交をしません。多くはスマホやPCで予約し、フロントじゃあ、提携のポイントカードを提示して、名前すら書きません。プレーはセルフですから、極論を言えば、同じパーティー内の人以外とは、一切喋らずに過ごせるのです。
これで「社交をしろ」と言っても、何をどう喋ればいいのやら......。「お昼の海鮮丼がうまかった」って、SNSの中ではコミュニケーションを取っているようですが......。
まあ、そんなこんなで、今の若者のファッション感覚とコミュニケーション能力は、オジさん世代には到底理解できないようです。お互い、どこか歩み寄りましょうか?
「世代割り」なんて、どうでしょう。20歳以上、年齢が離れているメンバーで一緒にラウンドするなら、割引にするとかね。そういうのをやって、若者客を引き寄せ、世代間のズレを解消できたらいいなと思う、今日この頃です。
木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。
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