5度目のマスターズ。松山英樹に望むのは「穏やかなスタート」
いよいよ開幕目前のマスターズ(4月7日~10日/ジョージア州)。直前の練習ラウンドを終えた松山英樹はこう語った。
「普段どおりできている部分もありますし、逆に(先週の)土曜日に1年ぶりに(オーガスタに)入ったときにはすごく緊張しましたし。今までで一番緊張したな、という感じがあります」
その緊張は日が経つにつれ、つまり大会初日が近づくにつれて和らぎ、逆に今までにないほど、松山はリラックスしているように見える。まさにその状態を表すかのように、彼はこんなふうにも語った。
「でも、期待があるから、そういう緊張が生まれてくるのかと思う。期待半分、不安半分という感じでスタートできるんじゃないかなと思います」
開幕が間近に迫る中、落ち着いた表情を見せていた松山英樹 どの選手も、マスターズでは普段の自分ではいられなくなる。それは、"マスターズの魔力"だ。自分では平静でいようとしていても、いや平静でいようとする時点で、いつもどおりではいられなくなる。
その原因のひとつは、美しすぎるコースでありながら、その仮面の奥には攻略し難いコースという、もうひとつの顔を持ち合わせているからだ。見た目の美しさとのギャップである。
もうひとつは、1日3万人とも、5万人とも言われるギャラリーの存在だ。
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