【木村和久連載】アメリカン・スタイルでゴルフがより楽しくなる
専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第5回
ゴルフは、英国生まれのスポーツですが、世界中に広まったときに、それぞれのお国柄というのでしょうか、独自の文化として育った側面があります。
日本は、英国の伝統を継承しつつも、アメリカからも影響を受け、それをミックスして"日本式ゴルフ"が生まれた――そんなふうに思えます。
じゃあ、日本独自のゴルフの部分って、あるのでしょうか?
実は、結構あるんです。わかりやすいところでは、2グリーンの存在。ひとホールにふたつ、グリーンがあることです。
日本は季節による気温の差が激しく、夏は熱帯のように暑くなり、冬は氷点下を記録するほど寒くなります。ゆえに、寒冷地を好むベント芝のグリーンをメインにした場合、それだけでは芝が傷んでしまうため、従来からある厳しい気候に強い高麗芝のグリーンを併用せざるを得なかったのです。芝の改良が進んだ今では、ベント芝のグリーンだけでも1年間耐えられるようになったので、新しいコースなどでは、2グリーンを見かけることはほとんどありませんけどね。
何にしても、日本人からすれば当たり前の2グリーンですが、欧米人から見たら、かなり奇異に映るそうです。でも実際のところ、私は2グリーンのコースのメンバーになっていましたけど、「今日はベントなのか、高麗なのか、どっちのグリーンかな?」と、2度楽しめましたからね。個人的には、2グリーンが好きです。
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